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ブックレビュー(エッセー) ☆4つ




新宿歌舞伎町駆け込み寺
この本は私の大好きな本の1つです。著者も私が大好きな方です。まだお会いしたことは ございません。著者の何が好きかと言いますと、いつでも今やっていることに対して がむしゃらにやりぬく姿勢です。この本では著者の壮絶な幼少時代から現在のNPO法人  日本ソーシャル・マイノリティ協会までの人生をとてもリアルにかかれています。

最初、著者を知ったのはNHKの番組です。玄氏の現在の 新宿駆け込み寺(新宿救護センター)での 活動を取材していたものだった記憶があります。その番組で大変感動し、玄氏についてもっと 知りたいと思ったのが、購入のきっかけです。

予想通り、最初から人をひきつける内容でした。しゃべり言葉に近い文章(関西弁が よく出てきます)で、他の本とは違い強烈にリアルに著者の気持ちや意気込みが伝わってきました。
今までの経験をざっくばらんに書き綴っており、それだけに凄まじいです。「こんなに人をひきつける 文章を書ける人がいるのか」と感心しています。
若い頃は悪行も重ねてきたと述べられておりますが、根っこに流れているのは「真面目さ」 だと思いました。やり方は(多少?かなり?)悪である部分もあります。しかし仕事にしても会社経営に しても、そこで成功するためにまっすぐに突き進んでいます。そんな時でも自分の状況などを 冷静に分析している所があり、この人は頭が良いなと思わせられます。

人間のタイプには危ない橋を渡り続ける人生を歩む人、石橋をたたいて慎重に生きる人、 一所に落ち着かない人、1つのことに執着する人がいますが、著者は危ない橋を渡り続け、 かつ一箇所に落ち着かないタイプだと思います。自分と人生の過ごし方がまったく違う方が 読むと随分と人生観が変わるかもしれません。

「一日一生」日々精進。一日一日を一生だと思って懸命にいきる
玄 秀盛